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2009年7月号 今月の音楽

今月の音楽 ● July ●
忌野清志郎
満月をバックに大きくジャンプしながら、夜空の彼方へと消えて行った。
文:伊丹由宇

忌野清志郎 完全復活祭
日本武道館 2枚組ライブアルバム
ユニバーサルミュージック 
2CD/2008年6月発売/3800円

常に過激であり、体制に抵抗し続けた

忌野清志郎が満月をバックに大きくジャンプしながら、夜空の彼方へと消えて行った。
'70年にデビューした当時、R・Cサクセションは、フォーク・トリオだった。最初のヒット『僕の好きな先生』を聴いて感じたのは“都会人”だなあと感嘆したことだ。私のような「田舎者」のバンドには、思いもつかない発想であった。'70年代半ばには早くも活動を停止、…そのままバンドは消滅したように思えたが、仲井戸麗市をギタリストに迎え再結成した時、彼は大きな変身を遂げていた。
世間では「ロック・バンド」をイメージするようだが、私が思ったのは「サザン・ソウル」の大きな影響であった。サザン・ソウルを全世界に知らしめたのは、天才オーティス・レディングである。清志郎氏の殺し文句「愛しあってるかい?」を彼のオリジナルだと思っている人が多いと思うが、これは、オーティス・レディングのキメゼリフを借用したものである。オーティスは、'67年、たった26歳にして飛行機事故で亡くなってしまったが、そのスピリットは、海を越えて清志郎に継承された。

(後略)

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