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2009年8月号 診断室
専門医師監修 気になるカラダの不調
診断室 10
歯周病
技術に差が出る歯周病治療
慎重に歯科医を選んでいますか
取材・文:湯浅真弥
今月の監修医 笠村健一朗先生
1987年、愛知学院大学歯学部卒。清水歯科三方原診療所、菊川竹林歯科、アラキ歯科を経て、友愛歯科クリニック、相良歯科クリニックを設立。日本口腔インプラント学会専門医。日本口腔インプラント学会会員。日本補綴学会会員。
http://www.kensei-dental.com
勧められるままに治療法を選んだら
―Jさんのケース―
面倒くさがり屋のJさん(59歳)は、歯磨きすらサボることがありました。そのせいか、何本かの歯が抜けてしまったのです。見た目も悪くなり、何よりも食事に支障が出てきたので、やむなく近所の歯科医院に行きました。
典型的な歯周病と診断されましたが、歯科医から提示された治療方法は2つ。ブリッジ治療と部分入れ歯です。ブリッジ治療とは、抜けた歯の両側の歯がまだ健在だった場合、それらの歯をブリッジ(橋)の橋脚に見立てて、橋を渡すように義歯を乗せます。
ただし、抜けた歯の両側の歯は、先端を削らなければなりません。健康な歯であっても削りますので、それが大きなデメリットになります。むろん、一度削った歯は、元に戻ることはありません。
作製した義歯を直接歯茎の上に置き、両側の歯をバネで固定するのが、入れ歯による治療法です。ブリッジとは異なり、着脱は可能ですが、口の中の違和感は避けられません。しっかりと噛めないという欠点もあります。
では、なぜ歯科医はこれらの治療法を勧めたがるのでしょうか。
健康保険が適用されるため、費用が安く、比較的簡単な治療法だからです。
現在では、人工の歯根(インプラント)を顎の骨に埋め込み、その上に義歯をかぶせるインプラント治療を重視しており、大学でも授業の中心になってきました。ところが、インプラント治療を行なっているクリニックは4割ほどにすぎません。実は、インプラント治療には高い技術が必要で、施術にはリスクが伴います。そのため歯科医も腰が引けてしまっているのです。ただし、自由診療をいいことに、かなり高額な治療費を設定しているところもあります。
結局Jさんは、歯科医に勧められるままブリッジ治療を選びましたが、ひと月もしないうちに、治療した部分が痛み始めたのです。
見た目はきれいに仕上がっていても、歯が正確に削れていなかったり、そのために噛み合わせがずれていたりすることがあります。義歯やブリッジなどを補ほ綴てつ物と呼びますが、それがしっかり納まっていないと、歯茎との間に細菌が入り、それがまた歯周病の原因になるのです。橋脚の役目をする2つの歯を同じ高さに削らなければならないブリッジ治療は、本来、正確な技術が求められます。基本的技術が身についていない歯科医もいますから、クリニック選びには慎重になってください。クリニックに関する口コミ情報は有力ですし、院内に先端機器が揃っていれば、院長の技術革新にかける思いの目安になります。
(後略)
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表紙写真:
スカイバスTOKYO
(松澤暁生)





