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2010年4月号 東京・下町さんぽ

地元ナビゲーターが指南する
東京・下町さんぽ
文:塩田典子
写真:宮地 工、中田浩資

町角や老舗の店先に江戸の風情が残る下町エリア。中でも人気の高い、浅草、深川、柴又について、地元通が歩き方をご案内。おすすめの見どころや店情報も満載です!

浅草
受け継がれる、手仕事の逸品探し

一生ものを買う醍醐味

江戸時代、奉公人が正月と盆の2回、休暇をもらって田舎に帰ることのできた薮入りの日、明け方から大変な賑わいをみせたという浅草・仲見世。彼らの目的は田舎へ携える土産探しだった。当時の浅草は、江戸で最も目新しいものが揃う場所だったという。
当時は「居職(いじょく)」、つまり自宅で仕事をする職人も多く、彼らのなかには職人と商人を兼る職商人(しょくあきんど)という、店を持って販売する者もいた。今でも浅草には職商人が多く残り、手仕事の対面販売が息づいている。
江戸時代から続く扇専門店、文扇堂の四代目・荒井修さんは語る。「売った、買ったで終わることなく、修理を加えながら愛用してもらい、お客さんと店との関係が長く続いていく。そのうちお客さんの『ああしたい。こうしたい』から、新たな商品が生まれることも。特別注文の品物は少々値が張るから、頻繁には買えないかもしれないけれど、買えば一生もの。大事に扱えば世代を超えて使い続けられる。一概に高いとは言えないでしょ? 気軽にのぞいてもらいたいね」

(後略)

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