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2010年4月号 スタイル歳時記[4月]
スタイル歳時記 23
[4月]
通信販売の最新・注目ブランドで
春のミニマムワードローブを構築。
文:遠山周平
写真:中村 淳
通信販売の進化

今や通信販売で洋服を買うのは、あたりまえの時代になった。休日にわざわざ都心へ出かけ、人ごみのなかで洋服を見てまわるのは疲れるもの。しかし通信販売ならそんな苦労は必要ない。おまけにシーズン終わりにはバーゲンセールまで開催してくれる。
筆者はメールオーダー(通信販売)で服を買うのが嫌いでない。それどころか1970年代に、わざわざアメリカからカタログを取り寄せ、個人輸入枠を利用してLLビーンのガムシューズやエディバウアーのダウンジャケットなどを取り寄せていたものだ。
(中略)
筆者がランズエンドを知ったのは80年代。シアトルの友人がファッションの資料を送ってくれ、そのなかにここのカタログがまぎれこんでいた。見ると、シンプルで感じの良いベーシック服がたくさん掲載されている。ヤンパパになったばかりの筆者はこれ幸いと自分用にメッシュポロシャツ、妻にフリース裏地つきのウインドブレイカー、子供にスーパーTシャツなど、家族の日常着のほとんどをここでまかなっていた時代があった。
ランズエンドは1963年にヨットマンであったゲリー・コマーによってシカゴに設立された。創業当初はヨット関連グッズをカタログ販売していたが、その後カジュアルウエアを扱い急成長を遂げる。日本へは1993年に上陸し、翌年に日本語版のカタログを発行。ほぼ米国と同じ商品を通販していた。しかし2000年中盤あたりからは、日本人の体型や好みにフィットした日本企画の商品をカタログに登場させ、立体Xシャツなど多くのヒット商品を生み出す。一度利用して見れば分かるが、翌着(翌日お届け)、楽替(無料交換)、返品OKといったサービスのほか、電話による商品問い合わせの対応も丁寧で信頼がおける。下手な専門店へ行くより気持ちの良い買い物ができることが多い。
今回紹介する『キャンバス』は、そのランズエンドが創業以来初めて登場させた新ブランドだ。筆者はプレスルームで初めてこの春夏コレクションを見たとき、すべてを丸ごと買いたくなるほど好きになってしまった。合理的で丈夫な、伝統的アメリカンスポーツウエアの良さを継承しながら、キャンバスにはウエストコーストのカジュアル(お気楽)感が備わっている。しかも素材にソフトなウォッシュ加工が施され、着初めから、長年着こんでカラダに馴染んだ服のようなリラックスした風合いが満喫できるのだ。嬉しいことに、サイズも日本人にフィットするようにアレンジしてある。
(後略)
遠山周平
とおやま しゅうへい●服飾評論家。
1951年東京生まれ。日本大学理工学部建築学科卒業。雑誌のファッションディレクター、新聞のファッションコラムニストを経て、服飾評論家に。最新の著書に『洒脱自在』(中央公論新社)がある。買って、試して、書くという信条に、最近自ら作って、という項目が加わった。
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表紙写真:
東京空撮(松澤暁生)





