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2010年6月号 不調と未病のサイン
東洋医学でキャッチする
不調と未病のサイン 8
疲れ
檜山幸孝先生
これといった原因のない疲れも、回復が遅れれば病を引き起こします。漢方は、老化などで衰えた身体の回復機能を補うことで、疲れに対処します。
単なる疲れと診断されたけれど… ―― Sさんの場合
すごしやすい季節になったというのに、Sさん(57歳)は、朝起きても前日の疲れがとれません。
疲れやだるさの背景に病気が潜んでいることもあります。代表的なものに、肝臓病や腎臓病、心臓病、その他、睡眠時無呼吸症やうつ病などがあげられるでしょう。中でも、甲状腺の病気や関節リウマチなどは健康診断や人間ドックでは見つかりにくいので注意しなければなりません。
気になったSさんは検査を受けました。幸いにも病気ではなく、単なる疲れと診断され、医師からはビタミン剤を飲むように指導されました。眼の疲れならB2、だるさやしびれを伴うならB12、妊婦には葉酸。原因となる病気のない、いわゆる本態性の疲れに対して西洋医学ではこういった治療法しかありません。
生薬を成分とする薬用酒に頼る人もいます。確かに市販の薬用酒には様々な種類の生薬が配合されていますが、生薬それぞれの量はさほど多くありません。効果を得られない人がいるのはそのためです。
だからといって放っておいてはいけません。逆に疲れが病気を引き起こすこともあるからです。たとえば、メタボの人、特に糖尿病の一歩手前にある境界型糖尿病の人は、疲れやすいのであまり運動をしたがりません。それがよりメタボを悪化させ、ついには糖尿病になってしまいます。
意外にも貧血もそうです。体が疲れることで新陳代謝が低下します。赤血球を作る作業も新陳代謝のひとつですから、自覚症状がないまま貧血が進行することになるのです。
そこで、漢方が登場します。
(後略)
檜山幸孝先生
ひやま ゆきたか●昭和51年、千葉大学医学部卒業。富山医科薬科大学和漢診療学助教授、和漢診療・檜山医院開設、千葉大学大学院和漢診療学助教授、平成19年、証クリニック・吉祥寺開設、神田開設、現在に至る。日本東洋医学会専門医、指導医、和漢医薬学会評議員、日本神経学会専門医。 http://www.akashi-clinic.com/
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表紙写真:
米原駅の駅弁
『湖北のおはなし』
井筒屋(滋賀県)
(宮地工)





