ノジュール11月号
8/15

ひとり旅は、経験がないと少々ハードルが高いと感じる方も居られるかもしれないが、同行者のいる旅では決して味わうことのできない魅力がある。同行者に気兼ねすることなく自由にプランニングでき、好きなものを食べ、好きなように行動できるのが一番の醍醐味。客室を独り占めして悠々自適に過ごせるのも格別だ。「すべての時間を自分のためだけに使えるという贅沢」は、一度味わったらやみつきになるだろう。 男性であれば〝フーテンの寅さん〞を気取って、風来坊のように自由きままに旅するのもいい。自分のペースで歩き、歴史や建築、史跡、写真といった好整えるのもまた旅の醍醐味だが、ひとり旅初心者であれば、交通+宿がセットになった宿泊パックプランの利用もおすすめだ。現地での過ごし方だけを自分で考えればいい。過ごし方に悩むようであれば、現地発着のガイド付きツアーに参加したり、地元の観光協会などが発信するモデルコースに沿って巡るのもいいだろう。すべての手配が煩わしかったり、ひとりでの行動が不安であれば、ひとり参加限定のバスツアー(P48参照)に参加するという選択肢もある。みのテーマを極めることもできる。大好きなローカル線に身を任せたり客船に揺られたりと、乗り物そのものを楽しむ旅にもロマンをかき立てられる。 女性の場合、ひとりになることで自分を見つめ直したり、日常から解放されてリフレッシュすることで、心身ともに癒され自分磨きもできる。食べ歩きや工芸品の買い物、アート鑑賞などを心ゆくまで満喫するのもいい。 旅先の自然や地元の人たちとの触れ合いのなかで〝ひとりだからこそ得られる感動や出会い〞も、ひとり旅ならではの魅力であるはずだ。 自分で交通手段や宿の手配、現地でのプランニングをすべてひとり旅を楽しむにはいくつかコツがある。ここで6つの心構えをご紹介しよう。列車やバスが遅れたり体調を崩したりと、旅にトラブルはつきもの。非日常の場所で慌ただしい日程をこなすと疲労することもある。少し余裕を持ったスケジュールを立てておき、時間が余ったらこまめに休憩をとるくらいがいいだろう。詰め込み過ぎると、思うように行程が進まずストレスになることも…。スケジュールを立てる前に、自分がどうしても行きたい場所や食べたい店などをピックアップしておくと旅の行程やテーマが見えてくる。場所や営業時間などを事前に確認しておき、そこから逆算してスケジュールを立てると効率的。漠然とした計画だけだと、結局行きたかった場所に行けなかった、ということも。旅先が決まったらガイドブックや地元観光協会のホームページをチェックして、旅先の基本情報を得ておこう。観光協会のホームページやブログでは、直近のイベント情報や観光モデルコースなども紹介されていて役に立つ。大体の距離感を頭に入れると、現地で動く際に安心できる。ひとり旅だからといって自分の世界だけで完結してしまうのは惜しい。旅行中は、列車やバスで隣り合った人や観光施設で出会った人に話し掛けたり、食事処や土産店、朝市などで地元の人たちと触れ合うのも楽しみ。貴重な情報が得られたり、新たなネットワークが生まれるなど、旅に広がりができるはずだ。ひとり旅の場合、荷物は常に自分で管理しなければならない。できるだけコンパクトで身軽なほうがベターだ。重い荷物を持ち歩いて疲れるだけでなく、行動範囲も狭くなる。また疲れを感じたら無理をしないで切り上げることも必要だ。 国内であっても不慣れな土地であることを忘れずに。トラブルに巻き込まれないよう、暗い道は避けるなど、緊張感を持って行動したい。万一に備えてクレジットカード番号を控えておいたり、常備薬や保険証は持参するなどの備えや心構えをしておくと安心だ。ひとり旅の魅力とは?どのように計画するか?旅を楽しむためのコツ■一 余裕を持ったスケジュール■二 外したくないポイントを絞る■四 オープンマインドで過ごす■六 最低限の緊張感をもって■五 荷物はコンパクトに■三 事前の下調べは入念にまずは、どんな旅にするかのイメージや心構えなど、ひとり旅を計画する前におさえておきたい基本のキから。ひとり旅アドバイス基礎知識編ひとり旅にはコツがある!知っておきたい計画術ひとり旅を安心して楽しむための、交通手段や宿の選び方、初心者でも気軽に出かけられるフリープランなど、計画術をご紹介します。現地での過ごし方や、先人に学ぶ旅のスタイルなど、事前に知っておきたい基礎知識をご紹介。取材・文>塩田典子 イラスト>すぎやまえみこ42

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です