ノジュール11月号
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自由きままにマイカーやレンタカーで、というのもひとつの手段だが、途中で飲酒ができないことや、疲れても運転を代われないことを考えると、あまり現実的とはいえないだろう。日本各地へと通じていて、しかも体力的にラクなことを考えると、計画の基本に鉄道があげられる。鉄道各社が出しているフリーきっぷを活用すると、おトクな運賃で、自由度の高い旅が楽しめる(下記参照)。時刻表を片手に、自分でプランニングしたルートを達成したときの喜びもひとしおだ。 大都市間だけでなく、さまざまな都市から都市へ縦横無尽に運行されていて、アクセスしづらい山岳の温泉地へと直行するバスもある。往復割引や事前購入割引といったサービスがある場合がほとんどで、運賃が割安なだけでなく、ひとり旅でも気兼ねなく乗れるという利点がある。近年は夜行バスの多くに独立型3列シートのゆったりした座席が設けられていたり、個室風にカーテンで仕切ることで眠りやすい工夫がされていたりと、快適性も格段に進化している。また女性専用車両も登場し、女性のひとり旅にも使いやすい環境になりつつある。 往復割引や事前購入割引を使ったとしても、運賃は高めにならざるを得なかったが、格安航空会社(LCC)の参入で、交通費をグッと抑えられるようになってきた。安さがウリというだけあって、基本的にはネット予約が必要だったり、チェックインカウンターが空港ターミナルの端にあったり、機内サービスが有料だったりと、不便な点も多いものの、運賃の安さは魅力。手荷物程度のコンパクトな旅装をし、1〜2泊のつもりで北海道、九州、沖縄といった遠隔地へ身軽に旅することもできる。 料金がおトクなだけでなく、自由度が格段に増すフリーきっぷ。ひとり旅だからこそ、好きなように乗り降りして、思いのままに列車旅を楽しみたい。数日間使える広域タイプや、日帰りで旅するための1日乗車券がある。例えば京都には、市バス・地下鉄・京都バスが1日間もしくは2日間乗り降り自由のパスがあり、いちいち財布を取り出す手間が省けてラクな上、1日数ヵ所の観光スポットをつないで行くと、ほぼモトがとれる。フリーエリア内の鉄道・バスのほか、見学の割引などが組み込まれているものもあるので、駅で入手できるパンフレットやガイドブックで、使い勝手の良いものを探してみよう。北海道・東日本パス(JR東日本)1万円(普通列車限定)発売期間:12月1日~2013年1月4日利用期間:12月10日~2013年1月10日有効日数:7日間JR東日本と北海道の全線が乗り降り自由。「青春18きっぷ」と異なり、別料金を払えば特急や新幹線も利用できる。7日間有効なので、ローカル線で東北地方や北海道をのんびり回る長旅にぴったり。www.jreast.co.jp/tickets/info.aspx?GoodsCd=1809ひとり旅のおすすめフリーきっぷノリノリ65きっぷ(JR西日本)2万円(普通車用)発売期間~12月13日利用期間~12月21日の平日有効日数:2日間65歳以上の人限定で、JR西日本全線・智頭急行線全線・JR西日本宮島フェリーが2日間乗り降り自由。山陽新幹線を含む特急列車も利用できる、期間限定のおトクきっぷだ。グリーン車用も2万2000円とおトク。www.westjr.co.jp/press/article/2012/08/page_2331.html近鉄週末フリーパス(近畿日本鉄道)4000円発売期間:~12月28日利用期間:~12月31日有効日数:土・日曜を含む3日間京都、奈良、伊勢・志摩などの観光地を含む関西広域に路線を持つ近鉄全線が、土・日曜を含む連続3日間乗り降り自由。特急料金を追加すると近鉄特急も利用でき、週末の旅におすすめ。www.kintetsu.co.jp/senden/Railway/Ticket/weekend_free/京都観光1日乗車券1200円、2日乗車券2000円販売期間:通年京都市バス、市営地下鉄全線と、京都バス(一部路線を除く)に乗り降り自由。同様の1日乗車券は、金沢、横浜、東京など主要都市や観光地で数多く発売されている。www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/page/0000028378.html交通手段は? 鉄道 高速バス 飛行機フリーきっぷを使おう()アクセスのコツ43nodule 2012 November

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