ノジュール10月号
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榧かやの一材から蓮華座を含めて彫り出されている。頭部、左手の臂ひじ先さき、右手の前ぜん膊はく半ばから先が後こう補ほなので、初めから十一面観音であったかどうかは定かでない。しかし、当初の肉身部分には、長い時の流れの中で過ごしたものにだけ生まれる存在感がある。胸飾の造形が格別に美しく、裳の両側を瓔よう珞らくがたくしあげる表現も面白い。素木のままのように見えるが、天衣や裳には彩色文様の痕跡がある。奈良時代後半に制作された魅力的な木彫像だ。大安寺南都七大寺の一つとして隆盛した名刹の本尊【じゅういちめんかんのんりゅうぞう】十一面観音立像[安置場所]本堂 [年代]奈良時代 [素材]木造[像高]190.5㎝ [開帳期間]10月1日~11月30日500円(本堂・収蔵庫共通拝観料)大安寺 だいあんじ ⬅P20参照重文構成>パーソナル企画 写真>飛鳥園特別開帳の見どころ細見古いにしえの秘宝・秘仏歴訪毎年秋に行われる特別開帳。普段は拝観することのできない大寺院のお堂や秘宝、里の小さな古寺の秘仏などが順次公開される。数ある中から一見の価値あり!の文化財とその見どころを、奈良国立博物館の西山厚先生が紹介します。文 西山厚12
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